「アイーダ」

妹が帰ってくるまで秒読みとなりました♪

わが家のカウントダウンはいつも一週間以上前から始まるのですが

父もだいぶ元気が出てきたようです。

母も妹の好きなものや孫たちへのおみやげを買い込んだりと

張り切って準備をすすめています。

病気をしてからというもの、すっかり電話魔に変身した父ですが、

ここひと月程はよほど体調がわるかったのか、めっきり電話が

減ってしまいました。

それはそれでたまらなくさびしくなっていたのですが、

電話再開 !

朝に晩に電話をかけて来て「あと◯日だね」と

声にも張りが出てきました。

今日、私が電話をすると父が出ました。

受話器の向こうから大音量の音楽が聞こえてきました。

何聴いてるの？と聞くと、ヴェルディの「アイーダ」を聴いている

と。

数年前、父母と私たちでプラハ国立歌劇場の「アイーダ」の日本

公演を観に行ったことがありました。

手術をひかえていた父が行きたいと言ったので、慌てて4人分の

チケットの手配をしたのです。

音楽好きな父。

上演中、感動している父の横顔を見るたび、うれしくなりました。

その隣の母はというと、うなだれて寝てしまっていたのが

残念でしたが...（母は居眠りが得意です...）

父は、その「アイーダ」の凱旋行進曲を最大音量で

聴いていました。

娘を迎える父の準備です。

喜びがあふれ出ているのが伝わってきました。

トランペットのファンファーレが響いてきます。

タクトを振る格好でアイーダを聴いている父の姿が

見えるようでした。